【日本】木の文化の振興

木の文化による地域づくり

 球磨・人吉全体で守る森林を地域の財産としてとらえると、あらためて森林や木が果たす役割、私たちの暮らしを守っている森林の働きが見えてきます。木は心に安らぎ、安寧感を与えます。私たちが暮らしていくための大事な財産です。森林は将来の世代、後継者に引き継ぐものです。伝えたい木の文化、遺したい美しい山林の森があります。現在、木をふんだんにつかった住まいが大変な人気です。人々は暮らしのなかに自然を求め、木の温もりが求められているのです。その肌ざわり、温かさ、親しみやすさ、木目の美しさ、香りといった木の魅力が私たちの生活に潤いと安らぎ、癒しを与えてくれます。暮らしの多くが木の恩恵に満ちる。これこそがこの国の木の文化です。それを球磨・人吉から、日本全国に、そして世界に発信していきたい。そう思っております。

市房山の市房杉は、樹齢千年とも言われ、その美しく緻密な木目が特徴の貴重な銘木です。このような樹齢をも持つには、水が清浄でなければなりません。大自然が生み出す本来の、本当にきれいな水を私たちが手に入れることは非常に難しいとされます。沖縄や九州单部で降る雤水、屋久島の源流といった一部でしか、自然本来の純水無垢な水は存在しません。そのような貴重な水質の水が、私の知人である日本有数の“水の専門家”池田比呂志氏【㈱マーフィード社長・横浜市】の手によって、市房山の一部の源水で見つかりました。空気汚染の無い南洋の海で蒸発した純水無垢の水が、大自然の中で地表に降り注ぎ、汚染の無い清流として流れているのです。そして日本の四季は木の木目に現れます。市房杉で作ったひな人形、市松人形、工芸品には、人為を越えた至高の美しさがあります。

【日本】木の文化の振興
左 藤田勲 中央下 高村義晴様(東京より)他3名 千年杉 森林セラピー基地・市房山市房杉を全国、世界に発信して行きます。

 

【日本】木の文化の振興
森林セラピー基地・市房山 水源地 200万年以上前、日本がまだ大陸の一部だった頃の残存種 『ゴイシツバメシジミチョウ』が昭和48年8月6日に日本で 初めて発見された、 太古の命が残る市房山
木の文化を後継者に

伝えたい木の文化、遺したい美しい山林の森、そして旧相良藩の歴史を、後継者に引き継いでいくには、球磨・人吉地域が受け継ぐ「木に対する眼差し、作法、美意識」を暮らしのなかで研ぎ澄まし、木に包まれ、木とともにある暮らし方というものを築き上げていく必要があります。それは木の文化、旧相良藩の歴史を受け継ぐことでもあります。そして、そういった暮らし方を軸に、手仕事や産業を興し、誇りや郷土愛、地域の信頼や絆を築いていくことです。そうすることで球磨・人吉の豊かな森林も守られる。このような取り組みを広げれば、次のこの国の自然や地球環境も守られていきます。これが球磨・人吉の“木の文化による地域づくり”です。
木という命を介して、地域の産業や地場のもの、技などがつながりあい、新たな価値を創出する商品やサービスも、どんどん生みだされていく。そして地域が生き長らえるとともに、市房山の千年杉も二千年杉と呼ばれるくらいに生きつづけてもらいたい。
豊かな球磨・人吉の資源や特性、文化に目を向けるとき、地域の奥行きの深い潜在可能性が見えてきます。森林セラピー、木で作られた施設や住まいの建築、・家具や調度品・小物、歴史的な建造物の復元、木をふんだんに使った地産地消の路づくり、木の文化の体験、ラフティングを始めとする地域ならではの自然体験などが、その主題として浮かび上がります。当然、このほかにも考えられるでしょう。地域が想いをひとつに、“木の文化による地域づくり構想”という夢を描き、そのための第一弾としての取り組みをプロジェクトとして作り込んでいく。そしてその実現が地域の願いとなっていく。そのような取り組みがどんどん広がっていく。そうなることを願っております。
その実現のため、藤田財団では、球磨・人吉10市町村をひとつと考え、東西南北と中央の5つの地域(相良文化の“五色の龍神”にならい)と考え、その地域の民間からなる18名で、『日本、木の文化と地域づくり委員会』を平成23年2月19日に立ち上げました。地域や住民の方、地元企業の方と手を携え、主に民間の立場から、地域活性化の計画を検討していくこととしています。こうした取組みが、行政の取組みと一体となって、国の支援等も受け、新たな地方の時代を築く、先導的なモデルとなるよう、精力的に取り組んでいくつもりです。

相良御雛五段飾り 市房杉お雛人形 ・ 市房杉三棟御殿
市房杉で作りあげた、相良御雛五段飾り 市房杉お雛人形 ・ 市房杉三棟御殿
木から緑・花・水への広がり
 古来より、日本人は人間を中心に自然を見るなどということはしませんでした。木は自然の一部として、私たちの命とつながっており、それは木だけではない。緑や花、そして水の恩は、人間が一生返すことのできない尊い恩でありますので、このような水のきれいな所(市房山源流水・球磨川源流水)に、大きな命の息吹が宿ります。
内閣官房の「地域活性化伝道師」の活動を縁に、木、緑、花そして水に対する美意識や作法、文化を、次の世代につなげようとされている方々との面識を得ました。池田比呂志さん、中野和文さん(熊本市)環境演出家®の木村三重子さん(福岡市)。「神城文化の森」に一堂に会しました。花や緑には不思議な力があります。私たちは花や緑の不思議な力を借りて、自分が住む町の歴史や環境、自然に生かされている命に感謝する暮しを大切にしています。私とお三方には切り離せないものがあります。木、緑、花に必要不可欠な“水”です。
私は、人類がどんなに進化しようとも、どんなに科学が進歩しようとも、生きるものすべての根源である“水”がとても大切で感謝しなければならないことを伝える取り組みも考えています。
自然の水が、健康な暮らしには不可欠です。球磨郡水上村の奥深い山の市房山は、国指定天然記念物の「ゴイシツバメシジミチョウ」が、日本で初めて発見された所です。この蝶は、今から200万年以上前、日本がまだ大陸の一部だった頃の残存種で、大変な珍種と知られています。そんな太古からの命が残る【市房山の水】を知っていただき、水の大切さを再認識してもらいたいのです。
球磨・人吉の風景(球磨人吉の82.6%は林野です。)
球磨・人吉の風景(球磨人吉の82.6%は林野です。)
森林セラピー基地・市房山
森林セラピー基地・市房山 (左から中野氏、木村氏、藤田と池田氏)
今後の新たな展開
 私とお三人の考えを重ね合わせ、その共鳴点を描きだすなら次のようになります。“木にふれ木の文化を楽しむ暮らし方”“ありのままの自然の緑を身近に置き楽しむ暮らし方(五感で季節や自然を感じる、ありのままの自然にふれ合う)”“花を愛めで花を楽しむ暮らし方”“水に感謝しふれあいのある健康な暮らし方”。例えばこのような「木、緑、花、水のある暮らし」、それこそが、先人たちの心を受け継ぎ、地域における伝統的な暮らし方を見つめ直し、地域の誇りとなる暮らし方を作り出す。そこにある「心地よさ」「心の豊かさ」から「一人ひとりの生活の豊かさ」を築いていく。それは、花と緑、木と人の命が響きあい、そのなかから生み出される暮らしであり、日本独自の美意識や文化を体現する暮らしでもあります。日本独自の自然観、美意識を研ぎ澄ます暮らし、季節感、粋、風流な暮らしなど、本来日本が諸外国に対し、高々とした想いをもって誇りとすべきものです。このような暮らし方の実現こそが、諸外国に対し、日本という国を真に理解してもらううえでも重要な気がしてなりません。
さらに、このような地域づくりに迫る際の要所も浮き彫りになりました。第一に、自然に活かされ自然に教わりながら、研ぎ澄まされてきた美意識や作法、生活様式、さらには精神というものを、見つめ直し、受け継ぎ、そして次の世代にしっかりと引き継いでいかなければ、地域社会は成り立っていかないということです。第二は、それを土地の文化にまで高め、地域の手仕事や雇用、信頼と絆、愛着と誇りなどに連鎖的につなげ、地域づくりに結びつけていくことです。第三には、そのような取り組みは、帰属意識を共有するコミュニティや、生活圏域を舞台に展開していくこと。そして本物の価値は、必ず地域を越え全国さらには世界にも通じるということです。
今後、私を含め、それぞれが、自然に抱かれた文化を活かした地域づくりに取り組み、そのなかで助け助けられて、その想いを九州から、全国にそして世界に広めてまいりたい。その共感の輪も広げていきたい。その先導役を藤田財団として担っていく。そして、この美しい日本を次の世代、後継者にしっかりと引き継いでいきたい。そう考えております。
原点は郷土愛
 イオングループの大型スーパージャスコ(現イオン)を核店舗とするショッピングセンター「サンロードシティ」を錦町にオープンさせたのに合わせ、隣接地に球磨人吉の文化施設を併設し、まちづくり、地域づくりに役立てようとの思いで始めました。
新城という字名にちなんで「神城文化の森」と名づけましたが、この事業の原点は郷土愛です。施設のテーマを木の文化としたのは、球磨人吉を治めた相良藩の歴史が木の文化だからです。
相良家は、今から815年前、鎌倉幕府の命で相良頼景が静岡県から熊本県多良木町に入り、その息子・長頼が人吉にその後の基盤を築きました。相良藩は藩所有の木を無断伐採した者には罰として、そこに植林を命じるなどユニークな環境政策を行いました。つまり木の文化をとても大事にしてこられた相良藩です。施設のテーマを木の文化としたのは、その相良藩の歴史と文化を少しでも継承したいとの思いが私、藤田勲に強くあったからです。希木天地百貨店には、市房杉のひな人形や木工工芸品などを展示しています。(現在はひな祭り時期のみ一部開放)
地元の市房山に育つ樹齢800年から1000年といわれる市房杉、それに世界自然遺産登録地の鹿児島県・屋久島の屋久杉をメインに、廃れつつある日本の木の文化をここに集結したいという思いがここにありました。
昭和43年、 皇居新宮殿の普請には市房杉巨木2本が御用材として天井板に
屋久杉・市房杉
 屋久杉記念館は、以前集めた原木を中心に板木のほか、 ケヤキなどの日本のさまざまな銘木が保管してあります。 屋久杉や市房杉などの素晴らしい銘木は、 土や水、その土地の自然環境、 日本の文化のベースとなっている四季を象徴しています。 人間が生存していくために大切な地球環境を保全するには、 日本の場合、樹木によって保たれている 「日本の四季」の自然を守ることだと思います。 屋久島がはぐくんだ縄文杉に代表される屋久杉は、 人間では計り知れない生命力を持っています。
市房山は、この球磨人吉地域を700年以上に わたり統治した相良藩の手厚い加護を受け、 何本もの千年杉がそびえ立つ地になりました。 市房杉は、市房山の土と水、そして空気の素晴らしい環境の中で育ち 「皇居 新宮殿」の建築材として使用されるなど、 「質」「格式」ともに最高の銘木になります。 現在、市房山は市房神社と国有林保護区域として、 伐倒が規制されています。 ただし、台風の影響で倒木になった市房神社の 御神木の千年杉が競売に出され、 平成13年5月17日、 地元木材市場で19点中、 主だった部位の16点を約2700万円で 奉納する気持ちで落札させていただきました。 この時以外にも、2度落札も致しました。 屋久杉、市房杉の生命力やエネルギーを感じ取ってもらい、 私たちは樹木に象徴される地球環境によって 守られていることに気づいてもらえればと願っています。
施設のテーマを木の文化としたのは、 その相良藩の歴史と文化を 少しでも継承したいとの思いが藤田勲に強くあったからです。 この木の文化を生まれ育った球磨人吉から全国、 全世界に発信したいと願っています。

神城文化の森 クールジャパンへの取り組み

クールジャパン

鬼に金棒人形
鬼に金棒人形
鬼に金棒人形
鬼に金棒人形
鬼に金棒人形(フランスのカンヌに展示)経済産業省 クールジャパン
は、日本文化のひとつで、節分では「鬼は外。福は内。」というように、先人からの話で「鬼は怖いイメージがあるけれど、鬼は、家内安全の象徴で、鬼を持っていたら福が来る」と言われていました。 「鬼に金棒人形」は、これまで地元の主婦グループが家事や仕事の合間にやっていた手しごとです。民芸品や手芸の域から出ない存在だったものを【神城文化の森 FUJITA】の財団ブランドとしてプロデュースしています。財団ブランドは、商品だけでなく、商品の背景にある物語やひとつでは成り立たない手しごとや技、工芸品などを組み合わせ新しい価値を見出すことにも取り組んでいます。

平成26年2月28日経済産業省マッチンググランプリ 第3回全国大会

クールジャパン

80社ほどの企業が海外ビジネスに挑戦するための海外ビジネスの取組みや戦略をプレゼンテーションいたしました。この経済産業省主催による、

「クールジャパン・マッチンググランプリ」

の注目度は高く、このクールジャパン・マッチンググランプリに参加させていただいた神城文化の森にとっても大変有意義のあるものとなりました

屋久杉サッカーボール屋久杉木札付き
クールジャパンマッチンググランプリ
クールジャパンマッチンググランプリ
プレゼンの様子
平成26年2月28日金曜日第3回クールジャパンマッチンググランプリ東京マリオネットホテルにてプレゼン プレゼンの様子はニコニコ生放送などのメディアでも放送いただきました。
クールジャパンマッチンググランプリ
クールジャパンマッチンググランプリ
プレゼン後のニコニコブースでの写真
皆様から多くの応援をいただきました。誠にありがとうございました!これからも屋久杉、市房杉をはじめとした木の文化、そしてスポーツ文化を日本、世界に向けて発信してまいります。
クールジャパンマッチンググランプリ

 自然との対話 新しい調和を目指して
神城文化の森の家